成人式。なんと会場は宝塚ホテルである。知らない人のために解説しておこう、宝塚ホテルとは知る人ぞ知る超高級ホテルなのだ〜。渡辺市長、やるぅ〜。よっ、宝塚一。市役所にぶっとい大理石の柱を作ったのが君の最大の功績だとすれば、普通のホテルでは予約で一杯となるはずの１月１０日、成人式が宝塚ホテルで開けるように深慮遠謀を巡らし観光客が少なくなる都市計画を策定したのが、君の第二の功績だよ。うん。認めて進ぜよう。

昨晩はぐっすりと眠れた。僕には緊張で眠れなかったということがない。自慢じゃないが、英一やドイツ語の授業中だろうが、歩いていようが、電車の中だろうが、船の上だろうが、布団の中だろうが、どこでも眠れる、睡陸両用者だ。いや、眠れる少年と呼んでもらおう。いや、成人したから眠れる男だ。いょっ、眠れる男！うん、カッコいい。これならモテモテ間違いなしだ。この、このこの〜。憎いぞぉ〜。眠れるオトコ、いょっ。いかにも頼りがいのある響きだ。はっ、はっ、はっ、この眠れる男を見れば久しぶりに会う旧友共も目を見張るだろう。楽しみだ。

意気揚々、意気軒昂たる様で会場に着く。念のために解説しておこう。意気揚々、意気軒昂と続けたのは私は二つも難しい四字熟語を知っているということを誇示するためである。君達は知らなかっただろう。はっ、はっ、はっ、これが眠れる男かそうでないかの差だ。私は眠れるオトコあ〜るぞ。諸君、頭が高い。拝めや拝め。

なんだ、このホテル前の混雑は。君達、いくら精神年齢が未成年だからって式場に入るのを自粛しなくても良いのだぞ。苦しゅうない。いいから、さっさと入れ。

ん？まだ開いてないのか。なるほど。主賓である私の到着を待って式場を開けようとする、ソチの心配り中々のものぞ。しかし、もう、9:50。後十分しかないぜ。間に合うのかよ。

...

もう10:30だぜ。

.....

分かった。さすが、宝塚ホテル。式場に入るには、タカラジェンヌであることを示す上流階級証明パスポートが必要なんだな。ぷっ、道理でホテル前にこんなにもパスポートを持たぬ一般人がたむろしている訳だ。いや、私も持ってないが。いや、サクラか。ファミリーランドがつぶれて完全に過疎一直線の宝塚だが、さすがに全国のマドモアゼルの憧れ花の都の面子を守るため成人式にサクラか。君、サクラって入学式じゃないんだぜ。ふっ。私、眠りの小五郎、じゃなかった、眠れる男はこれくらい見破れますよ。私は入らせていただこう。

...

そうですか、式場狭くてこんなにも入れない人がいるんですね。ああ、そうですか。ああ、はいはい。分かりました。...何だよ。おかしいじゃないか。成人式会場前まで東京からわざわざ来てるのに式場に入れないって、まるで、９回裏同点１死１、３塁で、湯舟が救援して宝塚出身ゼブラ今岡が二遊間ゴロに飛び込まなくてサヨナラ負けしたみたいに理不尽じゃないか。マヨネーズがついたたこ焼並みに違和感を覚えるぜ。ったく。これだから、ふぁみり〜らんどもつぶれちゃうんだよ。（おっと、湯舟を知らない非阪神ファンの方々に説明しよう。この湯舟を先発としてはじまる湯舟-ミラー-吉田-西川の投手リレーはわが阪神タイガースが一時期誇った黄金の必敗リレーなのだ。つまり、この投手リレーを見れば例え結果を知らなくともどっちが勝ったか推測できるのである。今で言えば井川―江草の投手リレーだと聞いただけで、今日も負けたかと分かるようなものだ。）

うるせぃ。てめぃがなんと言おうがはいったるぜ。

...

なんだ。この会場の狭さは。私の家のお座敷よりも狭いじゃないか。いくら、なんでも、あんさん、こりゃあらへんがな。んま。ぼったくりやんけ。糞食らえ。...しまった。ついつい下品な関西弁が出てしまった。私もモテモテの眠れるオトコの仲間入りを果たした身だ。これからの時代はもっと、お上品なお東京のお言葉でおしゃべりしなくてはなりませんわね。おウンチ召し上がれ。

冗談はおいといて、これで成人式だなんて、かあちゃんが聞いたらあきれるぜ。あきれてあいた口がふさがらねぇぜ。治療費払ってくれよ。あふらっくに入ってないんだから。僭称じゃないか。大きな瀬戸内海に少ししか面してないのに瀬戸内市と名乗ったり、山地がほとんどないのに南アルプス市と名乗ったり、白神山地のごく一部しか有していないのに白神市と名乗ったり、それと同じ位とんでもない詐欺だぜ、こんなんで成人式だなんて言ってたら。詐欺罪成立しちゃうぜ。

ま、何はともあれ旧友たちとも再会し（仁川阪神競馬場に毎週入り浸ってる高校時代の友人の話とか色々ありますが、それはまた後ほど）成人式は無事終わり。久しぶりに会ったんと、メシを食いに行った。今回は奮発だ。神戸屋キッチンだ。高いぞぉ、このこの。一食5000円。これぞ大人の味。

いや、ほんとに高いです。普通にランチ頼んだら5000円飛んでいきます。その癖ふぁみり〜れすとら〜んざんす、なんて面してるからたち悪い（←いや、神戸屋キッチンでこれ位するの知ってましたけどね、昔から）。ま、8000円と言われても確かに納得の味と量では有りますが。

なにがしかがしの話は尽きぬようですが、そろそろ書いてるのに飽きてきたので尻切れトンボですが今日はこの辺で。続編はまた気が向いたらね。BYE, BYE, BYE　（←N'Syncなんて聴きませんよ、念の為。）